日本長期急性期病床(LTAC)研究会 第3回研究大会 開催報告
《指定講演》 |
地域における医療連携の現況 |
座長:川渕孝一(国際医療福祉大学大学院教授) |
演者:有賀徹(昭和大学病院病院長、昭和大学医学部救急医学講座教授) |
演者:仲井培雄(芳珠記念病院理事長、地域包括ケア病棟協会会長) |
演者:飯田達能(永生病院院長) |
〇川渕孝一座長
午後の部を開始する。午前中は独演会だったので、午後からは趣向を変えて指定演題で3人の先生方からお話しいただく。トップバッターは有賀先生。まずは「地域における医療連携の現況」ということで東京の救急医療の「見える化」についてお話しいただく。
〇有賀徹
「地域における医療連携の現況」というテーマだが、当院は東京都にあるので東京の話をする。地域救急医療センターという仕組があり、その仕組がとりあえず少しいい事をしているらしい。ただ、高齢者が増えているなど、救急医療は極めてひっ迫している。東京消防庁は大変だと言っており、駄目になったとは言っていないが少なくとも白い車が現場に行く前に赤い車が現場に行くということもあるので、ひっ迫している。
資源の配分という観点から挙げると救急医療は二極化、頑張っているところと頑張らないところがある。頑張っているところが地域のハブとしての役割を発揮する可能性が高いと。とは言いながらこれからどうなのかと。
これは東京都の二次保健医療圏の図である。伊豆七島その他島しょもあるので13であるが本土そのものは12医療圏になっている。それぞれに救命救急センターがある。それぞれの地域に見合った形で救命救急センターが配置されている。大阪は800万の人口で18あると聞いている。東京は1200万人いて23くらいだから、人口からすると東京のほうが少ない。要するに患者を運ぼうと思っても病院もいわゆる「出口問題」などがあり、2008年度の頃には全体の6%、救急隊が100件を運ぼうと思うと、そのうちの6件が30分以上をかけてようやく搬送先が決まるなど、5つ以上の病院へ尋ねてようやく搬送先が決まるということがあったので、それぞれの医療圏に2カ所ないし3カ所の、今晩はAとB、明日はCとDという形で受け取る病院を作ったという話である。受け取る病院を作ったことに加えて、東京消防庁にコーディネーターを配置し、コーディネーターが場合によっては「遠い病院であるが、空いているからそっちへ行け」などと交渉をすることになった。つまり、基本的には救急隊が現場で立ち往生する、それを警防本部(大手町)が受け付ける。その指図の時にコーディネーターがさまざまな情報を受けながら交渉をするという話である。
これが東京ルールの発生状況で1月と12月が多いとか、夜10時くらいから増えていくとかいろいろとある。地域救急会議という「出口問題」などを考える会議もある。そもそも社会的弱者、そういう社会的背景を持った人たちが滞るので、その地域で救急会議をやろうと。そこでは救急病院、精神病院、警察や福祉、慢性期病院、いろんな病院の人たちが集まって議論をする。このようなルールは平成21年頃から始めて都全体でできたのは平成23年。平成25年のデータだと最初の5%から始まって段々減ってきたが、ようやく2%を割った。100台のうち2台くらいがまだ厳しい。しかし昔に比べられたらいいだろうと。
話を二次医療圏で済ますのがいいかどうかは別にしても、二次医療圏もそれぞれ“ヘリ”があるので、“ヘリ”を入れるとこの80%くらいだろうと思われるが、いずれにしても圏域内で頑張っている。もう一つ面白いのは圏域内で何とかなっている、運ぶ先が比較的に早く決まることがあるので、現着から現発まで救急隊は処置をしたり搬送先を探したりするわけであるが、これが43秒減った。全体から見ると署を出て帰るまで活動時間そのものも減った。101分が98分と、3分減った。東京消防庁では多くの台数の救急車があるので何分減ったという話は何台分にもなるという議論となる。いずれにしろ、地域の中では茶筒を振れば隙間ができると、もう少し茶葉が入るという観点で言えば茶筒を振ることによって回数も減ったということである。それから30分以上かかるという症例も減った。
これは地域の、「とりあえずの連携」の救急の話であるが、実はその一方で当たり前であるが高齢の患者が増えている。これは全国の話であるが、人口は減るが年寄りが増えるので救急隊の出動は右肩上がりである。東京の65歳以上は2010年で21%になったので、WHOの言う超高齢社会になっている。救急隊の搬送時間も延びている。
都会が深刻なのは図のように黒い所が民間病院が救急隊を受けた数。そして灰色の所が公立病院。大阪医療センターが患者を受ければ大阪では下のほうに入るが、大阪や福岡、東京圏もそうであるが、黒い所がたくさんある。その黒い所が民間の病院がカバーしている部分であるが、東京では約15年間、22%の病院が減っている。全国的に見ても10%減っており、私的(民間)病院が13%、東京はそれが激しく全体として22%減っている。
平成9年と24年を比べると、搬送件数は5割増、救急隊の数も2割増。平成9年から24年を比べれば救急隊は出動しておおむね1時間で帰ってこられたのが97分なので1時間半掛かっている。上のPA連携というのは、危ないと思われる症例にはポンプ車とアンビュランスを一緒に出す。一緒に出すが、アンビュランスが別方向から回ってくるなどのため、結局半分以上、ポンプ車が先着になる。
だからポンプ車が先に着いていろんな処置をしているところに白い車が来て患者を運ぶという状況で、平成25年に総合計とあるが、救命対応が12万件ある。平成25年には1日345件のPA連携で1時間に14件、これが東京のすさまじいひっ迫の状況である。今日は持ってこなかったが、救急隊は平成10年頃から仕事の途中でコンビニに寄りそれで飯を調達する。飯を買って車内で食って帰ってくると、こういう激しい事が起きている。ストライキをする権利が彼らにはないので、ストはしないが、もしもあればおそらくストは完全にうたれているという状況である。
もっと驚くのが、救急医療をずっとやってきたが、なぜこれほど在宅を一生懸命やらなければならないかと思ったのがこれである。これは75歳以上、今救急隊が運ぶ34%が75歳以上である。65歳以上は大体横ばいである。これは平成24年のデータであるが、毎年1万件ずつ増えている。この年は実に9900人が75歳以上である。この状況を見て救急医療を考える事はお年寄りの医療を考える事だという話になる。
さらに驚くのは、平成27年6月に、東京都医師会の救急委員会が出している三つの答申である。そのうちの三つ目が高齢者救急についての答申だった。これは高齢者施設700カ所以上に聞いたもので、救急隊を呼びそのあとどうなったかを出している。100人の内、5名はわからなくなったと言うのであるが、95人いたとして、二次医療圏から外へ出たというのが10人。
つまり不明の5人を除いて95人中85人は二次医療圏の中で面倒を見てもらっているが、11%は外へ出てしまう。高齢者施設に居て外に出てしまう。これは救急医療に面倒を見てもらった瞬間に“さまよえる老人”になってしまうことを示している。
今、東京で考えているのは葛飾区、八王子市、町田市で地域社会の中で面倒を見ようという方法である。その面倒を見るのは自治体の救急車ではなく、病院の救急車があらかじめ決められた所に連れていく。東京消防庁は100台のうち、30何台が75歳以上なので、全部がこの仕組に入るかはわからないが、全体の3割の半分としても相当程度、万の単位でこういう患者が地域の中で面倒を見られると。もちろんそのあと、これはという場合は昭和大学病院に運んでも構わないが、マジョリティは地域の病院で面倒をみる。
なぜ地域社会かと言うと、救急隊が運ぶ年寄りの1番の搬送理由は肺炎である。2番が脳梗塞、3番目が大腿骨骨折となるので、とりあえずどこかで面倒を見る。それからどうするかという話で、まずは生活の中で見ようと。病院救急車には救命士が乗っている。救命士はショック状態に対して点滴ができるので、看護師の代わりもできる。
東京近郊の救急病院ではどんな事が起きているか。これは所沢近辺であるが、頑張っている病院とそこそこの病院、次は川崎近辺であるが、やはり頑張っている病院とそこそこの病院がある。つまり、急性期がOKという病院とそうでないところの住み分けが起きている。厚生労働省がどうこうではなく、分散と集中という形での資源の配分、再配分が起きている。頑張っているところはトリアージナースが居て、ERドクターが面倒を見るという、北米型ERの仕組を進化させている。
そうではない所は従来からの振り分けナースが居てやっている。北米型ERのほうはより資源が必要であるが、そこに人が集約的に集まると、地域のハブ機能、朝が来たら地元の病院に再搬送すればいいだけの話である。ですから急性期においてはそういう資源の配分が生じている。午前中の厚生労働省の方が言ったようなああいう資源の配分ではなく、とにかくこうしないとどうにもならなくなってきてしまった。諸々の事情によって、資源の再配分が起こっている。
実は東京消防庁も航空隊を持っていて、ヘリコプターで運んでもらえる。ヘリコプターで運ぶというのはすごく資源が必要であるが、それは決まった所に運ぶことになる。例えば東京の山間部、多摩地区の中でヘリで飛ばないとどうにもならない所があるが、基本的に立川の災害医療センターに患者を運ぶことになっている。基本的に立川の指令センターがヘリコプターに指令が出て、災害医療センターでドクターを拾って現地で患者を運んできた救急車とドッキングすると。
こういうハブ機能を持った病院が、朝がきたら周りの地域密着型の病院に患者を回していくという状況も必然的に起こっている。ヘリと救急車があらかじめ決められた場所に来て、患者をヘリに移し、乗せて立川へ運ぶ、こういう流れである。
最後のスライドを。人の命は平等だと。しかし資源は限られている時にどうするか。結局、ここに書いてあるようにまずは予防、次に年寄りを地域で見ようという地域共同体を再構築する。そして、いたずらな医療は見直すなど。やれることは多分、これくらいだろうと。つまり救急医療からすれば、限られた医療資源を有効に利用するという話があるので、優先度を考えない方法はもうあり得ない。つまり、資源を傾斜配分しなければいけない。
今日はあまり話さなかったが、いずれ119番通報をしても、今のままだと出払ってしまって救急隊は来ない状況に陥る。結局どこかで優先度、つまり出動する場合と出動しない場合を決めないといけない。こういうことを職業倫理的に考えるとどうかという話について、イタリアのいわゆる保健医療科学院の先生によれば、昔は安寧、つまり医者が「こうしよう」と言えば「はい、わかりました」と。それで安心すればそれでいいと。
戦後は医療者の自律もあるが、患者の自律が言われるようになった。要するに患者が選択する。しかし今後はそんな事を言っている状況ではなくなると。これから先はどうかというのはイタリアの先生いわく「公正な資源の配分とそれができる正義、これが将来のキーワードだ」と。そういう事をおそらくこれから先は考えなければいけない。救急医療においても地域包括ケアシステムにおいても上記の考え方は基本的に同じ価値観で実践せねばならない。
だから救急医療を考えたとしても、おそらくかかりつけ医や総合診療医なども、同じような資源の傾斜配分に与えねばならないだろうということになる。私たちの医療連携のこれからの先は、多分ここに示した資源の配分に関する規範に伴うことになると思う。もちろん若い人が交通事故ではねられた時はこれにはなじまないが、救急車搬送のほぼ半分が65歳以上で、3分の1以上が75歳以上であることを考えると基本的な骨格はこれで考えざるを得ないだろうと思う。
結局のところ医療連携の現況を考えながら、将来を考えると資源の配分、特に集中させるという話になるし、集中させる時の基本的な考え方は社会正義であると。そのような状況に人々は満足しないといけない。だから地域共同体の再構築の中で、地域の住民の満足の部分におそらく救急医やかかりつけドクターたちはリーダーシップを発揮してきちんとやっていかなければいけない。ここがこれからの地域における医療連携の根幹の部分だと思う。以上、発表を終わる。
〇川渕孝一座長
午前中、定光先生から大阪の話があったが、東京の話が有賀先生からあった。同じく救急の現状、見える化の中から出てきた地域化というか、何か今の指定講演ということであるが、何か意見、質問は? 東京で今起きている事というのは、先生が言うように救急車を呼ぶ件数は増えているのか?
〇有賀徹
年間1万件増えている。68、69、70万件と増えていく。1万件のうちの75歳以上はおそらく8割から9割である。
〇川渕孝一座長
私は医科歯科大学であるが、埼玉県から来るということがわかってきている。今日の午前中の話もそうであるが、今、都道府県単位で地域医療ビジョンのようなコースを作ると言っているが、救急に関しては先日も11回以上の受診拒否にあった件数を調べてみたら平成20年で922件。
そのうちのトップが東京だ、2番目は埼玉。3番目が奈良です。奈良県を調べると、今度は大阪の医療機関に依存している。そうすると都道府県単位で救急医療を考えるのは限界があるのかと。先生はどう思うか?
〇有賀徹
救急医療がそうであると同じように、僕らが面倒を見た後にリハビリが必要な患者は、東京で南の方は、神奈川県へ行っている。北のほうは埼玉県。それから東は千葉県。ですから急性期から続く医療の全体を考えた時、東京都だけでおさまるという話はあり得ない。あり得ないが、一緒に考えようという話は出ても、行政の方はそういう柔軟な脳みそを持っていない。
したがって潜在的に救急医療がひっ迫している奈良県などでは、人口も少ないかもしれないが、医師やナースを含めた人的医療資源も少ないのでひっ迫の状況なのかと。東京都や埼玉県だと資源がたくさんあるように見えるが、人口がたくさんいるのでそれで同じような事が起こる、こういう話だと考えている。
○川渕孝一座長
東京で救急車を呼ぶ意味は見えてきたようだ。また、飯田先生から東京の見える化があるので、そこは急性期と慢性期とセットで議論できたほうがいいと思われる。有賀先生に謝意を送る。
それでは第2席目、仲井先生。私は富山出身であるが、仲井先生は石川県出身ということで、今はかがやき(北陸新幹線)が走って非常に東京から近くになった。今日は地域医療連携の現況ということで、回復期の医療連携について自身の病院、仲井先生は地域包括ケア病棟協会の会長でもあるので、そういう話が聞けるかと思う。
〇仲井培雄会長
回復期の話をしたい。地域包括ケア病棟誕生の背景は、すでに高橋泰先生、定光先生、佐々木先生、皆さんいろんな話をいただいたので詳細は割愛する。
人口の構成や年代の構成は地域によってまったく違う。東京や大阪の大都市、私がいるような地方都市、過疎地、それぞれで全部違うが、このような状況でこそ、地域包括ケア病棟は使い勝手がいいという話をしたい。
施設基準はこの通りで、60日までしかいられない。病棟と病室どちらでも届出ができ、いろんな加算がある。看護配置は13対1であるが、加算を取ると10対1。リハビリは1日平均2単位をしなければならないが、それを含めた多くの医療行為が包括。在宅復帰率70%以上、重症度、医療・看護必要度A項目1点以上が10%以上。データ提出加算は必須でDPCとほぼ同じデータを届けなくてはいけない。在宅療養の支援、救急医療への貢献も求められている。
厚労省は急性期からの受け入れ、緊急時の受け入れ、在宅・生活復帰支援と言っているが、協会ではその他の受け入れ経路を追加し提言している。簡単にいうとポストアキュート、サブアキュート、周辺機能の三つで受け入れて、院内多職種協働、地域内多職種協働、二段階の在宅生活復帰支援をしている。
2011年に社会保障審議会の病床区分の見直しで、急性期病床群が提案された。これは否定されたが、この時に出てきた急性期の概念というのが、私自身には判りやすかったのでこれを使うが、緊急度や重症度がなく、より高密度な医療を必要とする患者を想定しているのが赤い破線の囲みである。
これを高度急性期の病床で見るべき患者と解釈すると、われわれは地域包括ケア病棟で高度急性期でも慢性期でもない部分をみることになる。ここが緊急の受け入れ、その中でもともと生活支援の多い方々はサブアキュート機能、生活支援が少ないのはわれわれが提唱している周辺機能と。一方この部分はポストアキュートである。そして重症度がそこそこあるが、緊急度が低いのも周辺機能となる。
肺炎・骨折等の軽・中等症急性疾患、緊急時の受け入れ経路でする。
急性期からの受け入れ経路はいわゆる高度急性期の医療を終えて、そこを脱した方。ここがLTACの領域だろうと思う。地域包括ケア病棟は懐の深い駆け込み寺で、回復期リハは中・重度の脳卒中や重症整形外科疾患の術後で選ぶ専門店である。
今回、当協会で提唱している「その他の受け入れ経路」ケモ、緩和ケア、それから短期滞在手術等基本料3、これはポリペクとかソケイヘルニアとか白内障手術とかが入っている。それから糖尿病の教育入院や医療必要度の高いレスパイトケアの受け入れも提唱している。
これは日本の医療介護制度改革のロードマップである。日本国レベル、都道府県レベル、市町村レベルで、2014年から2025年まで。特に2018年にはいろんな事が起こる。現在は地域医療構想と、地域包括ケアシステムを粛々とやるわけであるが、現場でこれらをわれわれは全部やっていかねばならないわけで、その制度の柱となる地域医療構想と地域包括ケアシステムの整合性を図る要は地域包括ケア病棟だと思っている。
これはよく使う地域包括ケアシステムのポンチ絵の一つであるが、医療や介護の真ん中に住まいがあり、かかりつけの医療、歯科医療、薬局がある。入院医療には高度急性期、急性期、回復期、慢性期がある。介護は在宅介護、生活支援・介護予防、介護施設となっている。このポンチ絵の中で地域包括ケア病棟の機能を確認すると、病気になり高度急性期を要する病気になった場合、高度急性期の病院へ行き、ポストアキュートで回復期病院にくる。そのまま在宅に帰れる人もいるが、在宅・生活復帰支援が必要な人はここにくる。
一方、発症したがサブアキュート、周辺機能を利用して地域包括ケアの急性期の機能を利用する場合に急性期病院に入ってくる。在宅・生活復帰支援が必要な人が使うと、こうなる。これが地域包括ケア病棟四つの機能である。もちろんケアミックスの病院もあるし、地域医療構想の拠点病院の高度急性期からポストアキュート経由の病院もある。日常生活圏域の取組みを包括的、継続的に実現することで四つの機能をいかす。
一方、回復期リハ病棟は発症して高度急性期で受け入れた後、ポストアキュートで受け入れて在宅・生活復帰支援するという二つの機能のみであり、サブアキュート、周辺機能は持ち合わせていない。この違いは疾患別リハ1日9単位をいかして、ポストアキュートで受け入れる中・重度の脳血管障害や整形外科の大きい疾患、あるいは身体機能回復見込める方が中心に入っているので、若干毛色の違うリハビリをすることになる。
こちらは在宅復帰率の設定である。回復期リハ病棟との違いは、地域包括ケア病棟は一定の急性期機能を持つため、介護老健や療養に行っても在宅復帰率に計算される。もちろんこの両者は在宅復帰強化型でなくてはいけない。
病床機能報告制度と医療法上の医療機能分類は従来型医療であれば高度急性期、急性期。先ほど高橋先生が話された「とことん型」の高度急性期・急性期で集中治療センター~7対1などである。それから回復期、慢性期は「生活支援型」の回復期リハ病棟、医療介護療養病床となる。
ただしこの機能だけでは在宅復帰や地域医療構想の中とのつながりができないので、この急性期の一部分と、回復期の部分をまとめて引き受けている地域包括ケア病棟が必要になってきた。こちらが先進・専門領域なので集約して広域をカバーすればいいし、こちらは全人的医療なのでアクセスよく日常生活圏域をカバーしていけばいいと思っている。
仮説だが病院のタイプは大きくわけて三つある。1つ目はケアミックス型。急性期病院がはじめて生活支援型医療を提供する7対1病棟と地域包括ケア病棟のパターンと、もともとケアミックス病院で亜急性期があったり、7対1を崩して地域包括を作ったパターンである。2つ目はポストアキュート連携型である。昨年、済生会熊本病院で行われたLTAC研究大会で話題になっていたが、あの周りにはいっぱいポストアキュートに特化した病院がある。3つ目は地域密着型。これは病床数は多くないが在宅機能を持ったり、地域包括ケア病棟のほかに回復期、一般病床も持っている本当に地域に密着した病院である。地域包括ケア病棟と届け出ている病院は7月届出現在までで1246病院である。
これから芳珠記念病院の話をする。比較的真面目なケアミックス病院である。8月1日現在、地域包括ケア病棟は二つあり、一つは40床のサブアキュート中心の病院、もう一つはリハビリセンター横のポストアキュート中心の42病床である。介護療養型、併設の介護老健も強化型を届け出ている。地域包括ケア病棟をしてから在宅復帰へのアクセルが目いっぱい踏まれ、ついに病床が空き始めた。そこで医療療養病床を30床休床して30床で稼動させている。
当院は医療圏のちょうど圏域境にある。北と南に大きなER機能を有する公的病院と、特徴ある診療機能の中小病院があり、回リハ病棟は飽和状態という状況でやっている。特異な急性期はやっているが、それ以上の高度疾患に関しては石川県中央医療圏の大学病院や県立病院へ紹介している。
うちの病院のケア病棟の合い言葉は「おうちで暮らそう」である。直入は3割いる。これは2014年9月から2015年8月の11カ月の実績である。サブアキュートは3割でうち84%は緊急入院、3割が救急車、平均年齢は83歳。ポストアキュートは27%でうち5%が紹介入院、これが徐々に増えてきている。平均年齢が74歳。周辺機能は43%と最も多い。うち半分弱は短手3の手術で、4%が糖尿病、3%がガン化学療法、平均年齢は一番若く62.5歳である。
それぞれの患者の疾患はこのようになっている。短手3を除くと骨折、消化器、肺炎が10%以上で、そのほかは10%未満となっている。その他が26%なので、ここにもっと細かく疾患が含まれている。いかにたくさんの疾患を見ているかということが判る。
退院先は86%は自宅でそのほか介護施設だとか病院等となっている。病病連携は、別々だった入退院調整室、医療福祉相談室、ほうじゅ連携室、企画課をまとめた。これまでうまく機能していなかったものが、まとめてから効果が出てきている。
朝の看護師長ミーティングに入退院調整室の室長、病院長、事務局長、医療サービス課の職員が参加し、ベッドコントロールをしたり、転院の相談をしている。今までは大変だったが、まとめて話ができるようになった。
病病連携は月の相談件数が若干増えた。受け入れ件数も微増している。そして転院受け入れ時の目的も回復期と慢性期の受け入れ件数が微増している。病病連携における転院を受け入れた病棟の機能であるが、地域包括ケア病棟ができたことで医療療養目的転院患者の急性期経由が減少し、回復期経由と直入が増えた。より急性期が急性期らしい患者を受け入れている。
ここで急性期で受け入れた後にどこへ行ったかということであるが、地域包括ケア病棟2名と障害者病棟に1名となっている。回復期で受け入れた者はもともと療養目的が16名で内訳は、医療療養に6名、介護療養2名、障害者8名。障害者病棟に入る人が多く、結構大事なポイントである。
急性期の患者は、急性期の病院から入ってきている方が5割、高度急性期の病院からは4割入っている。出ていく先は4割が院内の慢性期病棟にいっている。17名中、16名は当初から慢性期にいく予定である。あと自宅に帰る人は44%。疾患は骨折が一番多いが、精神・行動異常疾患、脳卒中、脳卒中後遺症となっている。
当院で特徴的なのがPOC(Point of Care)リハビリテーションである。包括算定で柔軟な患者中心の生活回復リハビリができる。時間、単位数などに全く縛られずに、患者の傍らでオンデマンドでリアルタイムに行う。腕章を付けた者がB1階のポストアキュート中心の病棟で週6日間やっている。モーニングリハとイブニングリハを中心にやっている。都度対応やスケジュール対応をしている。移動、整容、食事、アクティビティ、排泄。歩いている人は歩き方がおかしいとその場ですぐリハビリをしている。
本当に5分から10分関わるだけであるが、オンデマンド、リアルタイムは非常にいいと感じている。また、介護者と一緒にリハビリをすることで介護者の負担を相当軽減し、技術指導もできるので在宅復帰も進む。
リハビリ提供時間を見て気付いた事は、POCをやり始めてすぐ疾患別リハが減り始めているという事である。ポストアキュート中心なのにあまりサブアキュートの病床と単位数が変わらなくなった。介入量が多いから減らすように指示したわけではないが、減ってきている。
集団リハビリも途中から取り組みはじめていて、効率化が進んだ印象であった。効果検証を、大腿骨近位部骨折の患者でPOCリハをやる前とやった後で行った。ヒストリカル・コントロールであり、性、年齢、HDSR、平均在院日数、FIM利得、FIM効率を見た。HDSRが21点以上の人と20点以下に分けて見ると、両群でほぼ背景因子に関しては差はない。ところが認知症の進んでいる人を見ると、在院日数は極端に短くなり、疾患別リハが有意差をもって減り、POCは13ポイントとなっている。FIM利得はあまり変わりはない。
つまり、自ら行おうとするADLの場面で練習を繰り返し実施できるので、認知機能が低下した対象者には非常にPOCは有効だろうと思っている。これが回復期リハとは若干違うイメージである。
ポストアキュートの受け入れ方法では、本来ならば直入できるのが一番いいと思うが、こういったブルーのラインがどうしても発生する。この現状を調べてみると、受け入れ時の安心安全面で、実際に患者を見たら意外と重症度が高かったという場合がある。必要な処置手術が多かった、これらは高度急性期の皆さん方にはぜひわかっていただきたい面である。
60日以上の入院が必要な場合、例えば脳卒中であと100日ほど回復機能が必要だとすると、地域包括ケア病棟は60日までなので、その前の40日を一般病床で過し、高額な処置手術検査が必要になるとDPCなら入院期間ⅠやⅡで支出をまかなえる収入が期待できるし、DPC対象以外なら出来高で請求できることになる。
それに対してブルーのラインを減らすには、安心安全面では、例えば重症者の入院患者に占める割合を一定以上にしない工夫、60日以上の入院が必要な場合には医療療養、障害者病棟の後方病床を届け出るか、連携する。あるいは回復期リハ病棟の届出も考えられる。一番下の高額な手術、処置を出来高にするという方法も地域包括に直入させるための一つの方略だと思われる。
もう一つ、話題になっている手術であるが、地域包括ケア病棟の手術は二通りある。緊急手術と予定手術である。もともと10対1、13対1の一般病床で行っている手術はできるはず。すでに短期滞在手術等基本料3はやっている。最低限の手術は間違いなくできる。それ以上の手術になるとこれは病院のレベルで変わってくる。
手術が出来高になり実施できるとなると、本来ポストアキュートとして受けていた疾患群を今度はサブアキュート、周辺機能で受ける事になる。よくも悪くも7対1病床削減の自由度が増え、CVC留置、あるいはPEG、輸血、こういったものが地域包括ケア病棟に直接に入院するポストアキュート連携を促進できるのではないかと考えられる。最初に定光先生が言われたようにLTAC(エルタック、長期急性期医療)の病院の機能を考えて、このあたりを出来高にしたほうが受け入れは増えると思われる。
まとめると、公立みつぎ病院名誉院長山口先生が講演で、病床機能の報告制度の最後の日11月14日にこういうことを言われた。連携・在宅・地域、まちづくり、QOLとQOD、市町村と都道府県の役割、人をみる医療・介護、総合診療専門医。これらは地域包括ケアシステムにとって大事だと言われているが、まさしく地域包括ケア病棟にとっても大切な項目だと思っている。これで締めくくらせていただく。
11月23日、地域包括ケア病棟、第1回研究大会が東京で開催されるので、参加をしていただきたい。静聴に謝意を示す。
○川渕孝一座長
仲井先生の講演に対して質問、意見、反応、オブジェクションは?
それでは先生に聞きたいのは一つは、地域包括ケア病棟を押し上げたのは1246病院であるが、病床数は31000床。
7対1はもっと悲惨なことになっていて、16000しか減っていない。そうすると、“大本営”はもう帰ってしまったが、書いた絵姿から逸脱しているように思うのであるが。先生はなぜ地域包括ケア病棟をそんなに広まらないのかとお考えか? あるいは想定の範囲内だからか?
〇仲井培雄会長
皆さん、使い方をかなり固く考えていると思うことがある。例えば「周辺機能」だが、これはしてはいけないという事は一切書いてない。やっていいわけである。実際にそれをやると稼働率が上がってくる病院がある。皆さん、オープンしても病病連携が進まないという事を言われ、「稼働率が上がらない、どうします?」という話をよく相談される。その時に「周辺機能」を使う事を勧めている。オープンはしたがうまくいかない。うまくいかなければ広まらない。そうすれば当然、現状のまま、7対1もそのまま。10対1もそのままになるので、そのへんは使い方をよく考えていただきたい。
なぜ「周辺機能」かというと、それを使う事であらゆる場面で非常に機能を発揮できると思っている。この機能がもう少し広まれば、おそらく随分と変わってくるのではないかと思う。
○川渕孝一座長
質問。個人的な話であるが、この5月におやじを亡くした。先ほど話に出た肺炎で、入退院を繰り返して最後は脳卒中が原発だったが、救急車に運ばれて当院に入ったのであるが、これは先生のようにいろんな保険医療、福祉医療トータルでやっているからうまくいくのではないかと。
同じ北陸でも富山と石川は違うと思ったのであるが、こんなふうに保険医療、福祉とトータルでやっている会社もあるグループ病院というか、そういう所しかできないと思っているが、どうなのか?
〇仲井培雄会長
そうではないと思う。例えば地域包括ケアシステムに入っていくための在宅を持っていないとしても、そこはアライアンスをして一緒にやって行けばいい話であって、必ずしも全て持っている必要はないと思う。
○川渕孝一座長
アライアンスというのは熊本もアライアンスの成功例をやるので、また時間があったら、ご意見をいただく。謝意を申し上げる。
第3席目の指定演者ですが、東京に戻って永生病院院長、飯田先生。地域における医療連携の現況と慢性期病院の立場からということで、よろしくお願いしたい。23区では急性期病院が多いのであるが、なかなか療養や慢性期は少ないと聞いている。そこが今では地域包括ケアシステムがどうなっているのかお聞きしたいと思う。
〇飯田達能
皆さん、こんにちは。食事の後なので、目を覚ますような話をさせていただけるといいなと思っている。
私は慢性期病院からの立場で話をしたい。まず、永生会の概要。永生会は東京都の横長の多摩地域の八王子のこのあたりにある。八王子人口は56万人。2013年と比べて八王子は人口が減っている。それから町田、稲城、多摩、日野と五つの地で二次医療圏、南多摩医療圏の総人口が140万人。これは人口が増えている。
この東京都の南側に神奈川県相模原市がある。高齢者がどんどん増える。脳卒中、ガン、認知症の合併症の方の人口が増えている。全国二次医療圏344のうちベスト5にこの南側の相模原が入っている。
南多摩医療圏は、ベスト10に入っている。この地域は、高齢者が増え一番問題になっている。このデータは医療機関所在地ベースになっている。過不足で言うと、急性期はあるが、回復期、慢性期は足りないというところ。
だが、相模原からの流入型、そういった所に認知症の方、八王子は精神科の病院が世界一の密度がある。そういった所からも認知症の方々の流入が増えてくるのではないかと。するとどうなるのかという危機感を持っている。
永生病院は、同じ敷地に老人保健施設、道を挟んでクリニックがある。永生病院は628床、内訳が障害者病棟104床、10対1で一般病床42床、回復期リハが100床、1を取っている。医療療養病棟が150、三つの病棟で一つが在宅復帰強化加算を取っている。介護療養病棟が162床あり、4月からの介護報酬改定で強化型はAを取っている。
在宅の訪問看護ステーション4か所、老人保健施設3か所、クリニックが2か所、それから永生病院から直線距離5キロほどの所に南多摩病院、170の二次救急の病院が5年前に永生会の中に入った。
永生会の理念は国民が望んでいるものを入れている。リハビリマインドということで、250名のリハスタッフがいる。リハでグランドデザインを作り、上にいくほど在宅サービス、下は施設の、そして横軸は左が急性期、右が生活期。急性期の二次救急、慢性期の訪問看護、クリニック、施設、訪問リハ、それらがスムーズに連携できるようになっている。今後は、高齢者救急と回復期の地域包括ケア病棟、まだ当院にはないが、これをやっていきたい。
慢性期救急の導入、重度長期療養、精神科病棟の認知症・合併症のセンター化、老健におけるターミナルケア、緩和ケア、それから在宅復帰強化型老健も実際にできあがっている。メディカル・サ高住。医療機関が地域でのサ高住、やはり安心があると思われる。一般企業との提携。八王子ではまだ多くないが、異職種の企業、医療と関係ない企業の社長と会って、病院がこんな事に困っていると話している中で、新しい製品が生まれないかと考えている。
本人がいて、周りで施設、病院、在宅支援。永生会はトータルしてサポートしているところである。
高齢者救急であるが、八王子市でも取り組みをしている。平成23年からである。実は平成20年に日本慢性期医療協会が療養型病院でのアンケート、三次救急の病院にもアンケートを行い、両方ともお互い連携を取りたいという結果のもと、大阪と東京にモデル事業を行ってきた。大阪では各地で行われて、このあと発表される。東京は23年に東京都慢性期医療研究会が後を継いだわけであるが、八王子もほぼ全部の急性期の病院、救急病院、介護療養型、精神科、医師会だとか施設、在宅、行政、八王子消防署など皆が参集し、八王子の消防署長より「高齢者の救急が非常に多くなり、搬送時間が延びている。これは大変な事態なので、これを短くしたい」という事で、急性期の病院の入口と出口を話し合ったところ、出口問題では慢性期医療の病院が早く受ける、その代わり施設も早く動くということが話された。 入口について言うと、高齢者が救急車に乗り、救急病院に来た時に、どこまで治療したいのか、どういう治療をなすべきなのか、やりたいのか、そういう事がわからないという事で、非常に時間が手間取るという事などがあった。そこで在宅や施設、そういった希望の内容なりをちゃんと取っておこうという事から、紙ベースの救急医療情報シートができた。
「できるだけ救命、延命をしてほしい」、「苦痛をやわらげる処置なら希望する」、「なるべく自然な状態で見守ってほしい」などを家族で話し合って、記載を入れておき、それを家の冷蔵庫などに貼り付けておくとすぐにわかるといった物である。東京都では病院救急車の事業があり、南多摩病院の救急車をこれにあてて運用している。
家から高次機能の病院に行くのではなくて、地域である程度見ていけるものは病院救急車を使って搬送する。そういう中、八王子医師会で在宅療養している方で市内の病院が運営する救急車を利用して搬送するという事業を開始。それが昨年の12月1日から始まった。
119番に通報してから救急病院までの搬送時間が全国平均に比べ、東京は非常に長い、受け入れ困難事例が高齢者が非常に多いと。搬送も97%が75歳以上、八王子の高齢者施設からも著しく多く増加していると。どういう高齢者救急の要請かというと、尿路感染や褥瘡、熱中症、骨折、腰椎圧迫骨折、認知症をともなう誤嚥や便秘、誤嚥性肺炎など、三次救急だとか二次救急まで搬送しなくてもいいのではないかというものは、平日日中であれば慢性期の病院でも受けていこうということである。
病院救急車で在宅の療養の方以外に施設の方も利用していこうという事業が始まり、去年の12月から4カ月間で症例数31例の実績があった。搬送した先、救急病院が13名、慢性期や精神科、その他の病院に18名。これを見ると、救急病院以外の病院への搬送が多かったのである。
八王子市で在宅医療の取り組みを紹介する。医師会の従来の先生方、在宅医療支援する先生方が休むといった時、夜間も含めて24時間、365日、私も入っているが、この10人が順番で当直、待機をする。何かがあったら呼ばれて行くという連携を取っている。そしてこれが24時間の訪問看護ステーションで、医師会のものがこれ、そして永生会がこれという所で全体の3分の1が永生会を担っているところである。
多職種連携による生活支援、病院のドクター、ナース、ケアマネージャー、薬剤師、これを「まごころネット」と言って、ICカードに情報を入れてケアマネージャーも見られる、それから介護の訪問の看護師も見られる、救急病院に搬送された先の救急病院のドクターも見られるという事で、どんな医療がされてどんな医療を希望しているかという情報も入れている。これが段々と広まりつつある。今のところ在宅の寝たきり患者の200名に対応している。
地域包括ケアの質はどうなのか。アウトカム評価指標をして、その地域がうまくいっているかどうかを見ていったらいいのではないかという案として考えたものである。行政とか地域包括支援センター、ケアマネ、地区医師会、地域全体。こんな考え方もゆくゆくは必要になるのではないかと思っている。
早口で失礼したが、ご清聴に感謝する。
○川渕孝一座長
時間が来てしまったが、私自身、先日市町村会に行って、議論した。地域包括ケアを回したらやはりこの最後に先生が見せてくれたアウトカム評価指標、この地域包括ケアシステムの定義はうまく言えないけども、結局何をもってして成功というのか。
ストラクチャーとプロセスのほかにアウトカムが入っていて、非常に市町村長が粛々とそうかと言っていたので、おそらくこれから南多摩医療圏地区モデルが普及するのではないかと思う一方で、この南多摩医療圏も急性期は多いけども、慢性期と回復期は足りていない。
そうすると東京の医療、介護はこれからどうなるのだろうか?
〇飯田達能
パンクするかとも見える。実際、いろいろな病院病棟の病床利用回転が、早く回転する。その中で亡くなる方も増えてきているなとも感じている。
○川渕孝一座長
午前中の話にもつながってくる話である。これからもますます考えなくてはいけないテーマだと思う。司会の不手際で時間がオーバーし、大変恐縮したが、これでこのセッションは終わる。謝意を申し上げる。
(了)